columnコラム

2024.12.06

エアリアル選手 為房由起さま

somenovaの持ち込み染め方教室では、様々なご用途で、様々な素材を持ち込んで、スタッフと一緒に染めることができます。
今回はとても長〜い布を使って行う、空中パフォーマンスの一種「エアリアル」の布を染めました。

エアリアルの競技選手・講師の為房由起さんが、パフォーマンスに使われる大きな布をお持ち込みいただきました。

為房さんご自身のパフォーマンスの演目のイメージに合わせた、布や衣装を染めてみたいと何度かご来店いただいています。

今回のお持ち込みの布は、史上最大級の15mです!

持ち込み染め方教室ではお客様のイメージをお伝えいただきつつ、実際染めでできそうなことをお伝えして、相談して進めていきます。

(どこまで染めずに残すか実物を使って、洗濯バサミで仮に目印をつけて…相談中)

とても薄いですが、競技者の体重をしっかり支えることができる、伸縮性たっぷりのポリエステル製のエアリアル・ティシューと呼ばれる布です。

長さは15mほど…染めるのは裾から半分くらいの位置までの予定です。


今回は黒のグラデーションとむら染めの2種類が混じり合った染色を行います。

ポリエステルダイ ブラックを染色器に濃いめに用意して、徐々に布を浸すことでグラデーションなどを染めていきます。


グラデーション染め・むら染めで染める範囲を区切って、すずらんテープで絞って準備します。
お洋服などは輪ゴムなどを使って絞っていますが、とても大きい布なので、長さが簡単に調整できて巻きやすいすずらんテープを使って絞りました。 

むら染めは染め終わって、絞りを解いてみないとどんなむら染めになっているかわかりませんが、とても楽しみです。
染めない場所はビニール袋で、簡易的に防染しています。

布を動かしやすくして染めやすくするために、むら染めの部分にはスズランテープで持ち手を作っておきました。

90℃程度に染め液を加熱し続けて染めていきます。

布を入れた重さで、熱い染め液が染色器から溢れないように、火傷に気をつけながら、慎重に染めていきます。

水を吸ったずっしりとした布の重さを体感しつつ、グラデーション… むら染めと徐々に深く浸けて、染めます。

水を吸った大きな布の重さに、不慣れなスタッフは四苦八苦しておりましたが、日頃エアリアル競技で鍛え抜かれていらっしゃる為房さんは取り扱いに慣れたご様子で、とてもお上手に染めてらっしゃいました。

染め終わったら、スズランテープを切って絞りを解いて、ソーピングしていきます。

グラデーションと、縞のようなむら染めに仕上がりました。

染めたことによって、今回のパフォーマンスのイメージに一層近づいたようです! 

軽く脱水して、お持ち帰りです。

実際のパフォーマンスに使用されているところのお写真を送っていただけました。

競技されている方が考案したデザインの手染めのティシューは、演目のイメージにマッチしていますね✨

競技中は、こんなに優雅に美しく空中を舞うそうです。

ランダムな手染め感のあるむら染めがご希望であれば、ある程度大きな布も、なんとか染められます。

ご相談くださいませ。

●撮影ご協力

為房由起様 エアリアルアーティスト・講師 
インスタグラム:@yuki.t_aerial

所属スタジオ:Aerial Art Dance Project

受賞歴: Aerial & Circus Competition in Japan 2022 一般部門 優勝

    Aerial & Circus Competition in Japan 2024一般部門 準優勝

(染色したティシューでご受賞されたそうです。おめでとうございます!)

使用染料:ポリエステルダイ ブラック

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