columnコラム

2024.08.31

安達大悟先生 風呂敷の板締め絞りワークショップ

8月11日(日)、12日(月・祝)2日間にわたり、東北芸術工科大学 准教授でありながら、現役のテキスタイルアーティストとして最前線で活躍をされている安達大悟先生をお呼びし、例年好評の板締め絞りワークショップを行いました。

ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

今回で3回目になる安達先生のsomenovaでのワークショップでは、以前までの手ぬぐいとは違い、より大きな風呂敷での板締め絞りに挑戦しました。

風呂敷は手ぬぐいに比べ、染料を吸い込みにくくなります。

そのため、今回は染めるものに対して3%の安定補助液を溶いた生地を水中で動かせるほどのお湯で20分間、精錬した風呂敷を使用します。

(前回の手ぬぐいでのワークショップの様子や板締め絞りの流れの詳細はこちらをご覧ください。)

板締め絞りとは、折りたたんだ布を板で挟み、染める技法で規則的な模様ができるのが特徴です。

今回は正三角形に折って模様をつけていきます。

まずは紙で折りたたむ練習をして、本番の風呂敷をじゃばら状に折りたたんでいきます。

折り進めることで生地に厚みが出てきますが、アイロンを当てながら丁寧に折りたたんでいきます。

クランプとたこ糸を使い、風呂敷を板で挟みます。

しっかりと挟むことで染料が中まで入りにくくなり、綺麗な模様ができあがります。

風呂敷を板で挟めましたら、いよいよ染めていきます。

堅牢スレン建染め染料を使用し、安達先生の独自の配合レシピを用いて染めていきます。(みやこ染の配合レシピとは異なります。)

*安達先生の独自の配合レシピ(1Lあたり)*

染料→100ml、還元剤→6g、安定補助液→16ml

還元時間→60℃~70℃で20分

全15色あるうち、今回は安達先生に5色(金茶、緑、青、紫、エンジ)を選んでいただきました。

その5色の中から2~3色をお客様ご自身でお選びいただきます。

角や辺など染料のつける位置や長さ、深さによって様々な模様になります。

先生がまずデモストレーションをしてくださり、そちらの見本を参考にみなさんもお好きな場所に染料をつけて染めていきます。

染め終わりましたら、流水に浸しながら水中の酸素に触れさせ、酸化発色をさせます。

酸化発色をすることで色が変化し、生地に染料が美しく定着します。

最後に5分程度、中性洗剤を溶かしたお湯で風呂敷を煮洗いし余分な染料を落としたら、軽く脱水をして完成です。

みなさまそれぞれ違う、華やかな風呂敷が出来上がり、安達先生の奥深くも楽しい技法染めのお話もあり、とても充実したワークショップになりました。

改めまして、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

そして遠方よりお越し頂きました安達大悟先生にもあらためて感謝申し上げます。

安達大悟先生のワークショップは来年夏季にも開催予定でございます。

詳細が決まりましたら、somenovaワークショップページに掲載しますので、今しばらくお待ち下さい。

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