マルチニスタ 中島美幸さん
columnコラム
2018.05.05
# 初心者
# 染め方
染色基本のき 染めムラってどうしてできる?
お客様の質問で「説明書通りに染めたんんだけど、ムラができたのよ」とご連絡いただくことがあります。
詳しく伺うと、幾つかの原因がありました。
さて、この卵、もちろん、こちらは染料に浸しているのではありません。お醤油に浸しています。
このようにお醤油に全部浸っていないと、綺麗な味付玉子はできませんよね?
これと同じ現象が染色にも当てはまります。
【染めムラの原因】
染めムラの原因をつきとめるために、お客様に下記のようなことを伺います。
①染料をよく溶かしましたか?
②染め液の量はどのくらい用意しましたか?
③染色している間、よく撹拌しましたか?
それでは、上記の実験をまとめて行ってみましょう。
【実験】
まず、ボールを二つ用意し、同量の布を用意します。
左側のボールには、染料をよく溶かし、適量の染め液を用意。
右側のボールには、染料を雑に溶かし、適量の半量の染め液を用意。撹拌せず、
染め液からはみ出している部分に一度だけ染料をかけ、放置。
結果は・・・
↓ 左側のボールの布は、綺麗に染め上がりました!!
↓ 一方右側のボールで染めた布は、染料のとけ残りが見つかりました。
そして、白っぽいところが、染め液から飛び出ていたところ。
色が濃淡になっているのが撹拌しなかったためにできたムラです。
染めムラができないように・・・
①染料をよく溶かしましょう。
②適量の染め液を用意しましょう。
コールダイオールは、染めたい布の重さの30倍
コールダイホットは、染めたい布の重さの40倍
ポリエステルダイは、染めたい布の重さの40倍が目安です。
③染める間は、よく撹拌しましょう。
染色の最初の10分が肝心です。丁寧に愛情込めて染めてみてくださいね *\(^o^)/*
ちなみにお醤油にちゃんと浸けなかった玉子はムラになりましたが美味しくいただきました(笑)
みやこ染で、お客様に染色の楽しさ・素晴らしさを少しでも感じて 頂ければ、幸いです。
染色についてご不明な点は・・・
➿0120-385-289
使用した染料の詳細はこちら
染めムラについてのよくあるご質問
- Q.綺麗に染めるコツはありますか?
-
A.
1.染める器は大きめのものを使う。(染め液は布がゆったりと動かせるだけの量が必要)
2.布は必ず濡らしてから染め液に広げて入れる。
3.染色中はよくかき混ぜながら染める。
4.布が染め液の中でねじれないようにする(ねじれた部分の布に染料が浸透しないため)
5.のりがついている布・汚れた布はそのまま入れない(のり、汚れを洗い落としてから染める)
6.染色中に助剤を入れる際は、布を取り出してから入れ、再度布を戻して染める。
7.染色中に染料を継ぎ足したい場合は布を取り出してからにする。
8. 染料は溶け残りがないように良く溶かしてから染め液に入れる(溶け残りが生地に粒として残ります)。
- Q.染めたらシミ・点々・ムラが出来ました。どうしてですか?またどうしたら良いですか?
-
A.
原因として考えられるのは、
1.乾いたままの素材を染め液へ入れてませんか?
シミ・汚れ・のり気はできるだけ洗い落とし、軽く絞って広げてから、素材を染め液へ入れてください。
目に見えない油性の汚れや防虫剤・消臭剤・制汗剤・漂白剤などの薬剤が残っている場合は染色によりシミになることがあります。
2.染色中に攪拌(かくはん)しましたか?
攪拌(かくはん)せず、染め液に浸したままだとムラができてしまいます。
3.染料を熱湯でよく溶かしましたか?
充分溶けていないと、染料の粉が点々と素材に付着してしまいます。
4.染めるお湯の量は指定通りでしたか?
お湯の量が少なかったり、容器が小さいとうまく攪拌(かくはん)できない場合があります。対処方法としては、
1.同系色の濃い色でもう一度上から重ね染めをする。
濃く染めることで色の差が目立たなくなります。
2.脱色して染めなおす。色抜きには、みやこ染の脱色剤をご利用ください。
- Q.仕上がりの色が気に入りません。どうしたら良いでしょうか?
-
A.
一度染めた上からもう一度染めることも可能です。その場合、最初に染めた色との混色になります。
淡い色や違う色にしたい場合、脱色して染めなおすことができます。
色抜きには、みやこ染の脱色剤をご利用ください。
脱色は熱湯(85℃以上)での処理になります。必ず予備テストを行ってください。